深夜ラジオのカリスマパーソナリティーは気鋭のカリスマエッセイストでもあるのかもしれない。
落語家時代から積み上げられてきた卓越した話術がそのままのクオリティで文章に転化した本書。そのテンポ、語り口はまるで無声ラジオを聴いているかのような陶酔感を与え、読む人を活字の渦に飲み込んでいく。
内容も著者独特のユーモラスかつ自虐的な目線が光る笑える話や、一抹の哀愁を読後感に忍ばせる話、ふとした日常の為になる話など、人生経験の豊富さがにじみ出る幅の広いものとなっている。
ちなみに私はエビフライおじさんの話が好き。そのほかにも所々感極まってしまった。
重ねた年月というのは、ここまで人を魅了するんだなあ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年6月22日
- 読了日 : 2014年6月22日
- 本棚登録日 : 2014年6月22日
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