不寛容論: アメリカが生んだ「共存」の哲学 (新潮選書)

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  • 新潮社 (2020年12月16日発売)
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近代や現代の寛容論ではなく、その源流とも言える中世の寛容論を下敷きに、米国建設前(植民地時代)の人物でもあるロジャーウィリアムズに焦点をあて、彼にとって寛容が如何なるものだったのかを中心に論じている。
彼が重んじた「礼節」について、「マナー」に通じるところがあると感じつつも、「マナー」よりもより深層にあるような、所作や心情の向け方まで表したものであるように感じた。

ウィリアムズみたいなちょっとおかしな(褒め言葉のつもり)人達が社会から少しずつはみ出ることで、漸進的に社会が変わってきたのだと感じる。もちろん、そういうおかしな人たちを下支えしてきた他者や社会があってのことだけれど。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年2月6日
読了日 : 2021年2月6日
本棚登録日 : 2021年1月5日

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