アフリカのポニュケレ国に漂着した欧米人が、国王の聖別式で催す演芸大会。前半はその様の描写、後半はそれぞれの出し物の背景や仕組みの説明が、ルーセル独特の緩急のない文体で綴られる。正直よく眠れる本なのだけれど、姉妹作の『ロクス・ソルス』や岡谷さんの解説本を読んだあとなので楽しく読めた。なんと言っても出し物の話なので、意味がわからなくてもそれなりに楽しい。特に、猫がらみの出し物や、動物や奇妙な楽器を使っての演奏の章がよかった。
ストーリーより喚起されるイメージに魅力があるという点で、いわゆる小説ではないかもしれないけれど、よくこんなことを思いつくなあと驚かされるのは確実。画集をめくるような気持ちで読んで、ちょうどいいかもしれない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
フランス - 小説/物語
- 感想投稿日 : 2013年2月10日
- 読了日 : 2013年2月10日
- 本棚登録日 : 2013年2月10日
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コメント 3件
だいさんのコメント
2013/02/11
なつめさんのコメント
2013/02/11
だいさんのコメント
2013/02/11