地元が舞台になっていて、店頭に並んでた「地域限定版特装版」を見て、即買い。ジャケ買いです。
京極さんは装丁とかデザインとか、フォントや段組まですごく凝る人なので、そういうところも楽しみなんですよね。
昭和28年、江戸川、平塚、大磯、で次々と起こる毒殺事件。
見え隠れするそれぞれの事件をつなぐ糸、凶器となった毒の謎、迷走する警察の捜査。
その裏側で、人の想いは交わることなく膨張し続ける。
一粒の邪(よこしま)な雫によって。
登場人物が多く、しかもそれが入れ替わっている可能性もある、なんていうこともあり、読み進めるのに苦労します。
京極堂の理屈っぽい能書きも相変わらず長いし。
正直前半は忍耐が必要だと思いました。
だけど、次々と起こる事件、徐々に明らかになっていく事実にひきつけられずにはいられない。
そして最後は事件の解決に向け、のめりこむようにページを繰ってしまう。
最初の2作しか読んでないけど、それと比べると比較的地味な感じか。
おどろおどろしい感じが薄くて、よりミステリ色が強い。
シリーズの他作品を読んでなくても読めますが、読んでおいた方が面白いのかも。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2010年8月29日
- 読了日 : 2007年11月13日
- 本棚登録日 : 2010年8月29日
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