紫式部と藤原道長 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2023年9月21日発売)
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感想 : 4
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大河ドラマ「光る君へ」にぶつけて描かれた
「史実ベース」の紫式部と藤原道長を中心に描いた評伝。
主な書は「大鏡」「御堂関白日記」「小右記」「紫式部日記」など。
貧乏貴族の娘に生まれ、歳の離れた夫との死別、道長の娘彰子に仕えたことから
宮中のさまざまな面に触れ、道長、彰子らの援助を受けて
大作「源氏物語」を執筆。
いつしか記録に現れることも少なくなり(「小右記」に出てくる彰子の女房を式部であるという主張がされているが、これは裏付けのないものである)、
その没年もはっきりとはわからない。

これが式部とされた女性の実像であり、「源氏物語」が不巧の名作とされたのに比べると
歴史の表舞台に立った人物ではないのでその人生、実像にはいまなお謎の部分が多い。
ただまぁこのベースがあっての今回の大河なのでドラマ自体を楽しむにも役に立つ本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2024年
感想投稿日 : 2024年3月17日
読了日 : 2024年3月17日
本棚登録日 : 2024年3月17日

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