「月のもの」が早く訪れたために生み落とされた憎悪は
メッセージの誤配として、無関係な人々に不安を拡散していく
一方、テレビの向こうの世界では
興味をひかないニュースの裏で、浅井エリに個人的な危機が迫っている
ありふれた夜だ
高橋という青年は、おそらく
世間一般に流布されている村上春樹作品のイメージに
強く影響を与えた登場人物のひとりで
非常にしゃべりのうざったいサブカル糞野郎だが
じつは法律の仕事に進みたい野望を持つ真面目な男である
だから気のない素振りを見せつつ、気を引く素振りも忘れない
そんな浅井マリだった
東京のありふれた夜である
歯車は回らないが、観察する私たちの視点が空に浮いている
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- 感想投稿日 : 2017年6月25日
- 本棚登録日 : 2017年6月25日
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