完全版 地獄堂霊界通信(6) (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社 (2010年12月7日発売)
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本棚登録 : 293
感想 : 20
4

『首斬り鬼』『魔弾の射手』『花妖』『百合』『寒椿』『桜』収録。
シリーズ第5巻で第一部が完結したこのシリーズの第二部スタート。
『首斬り鬼』
蒼龍の作戦がニクイです。「私には君たちを守る余裕がないんだ。」って…。そこに違和感を感じる椎名もまた…。
風魔が鈴の音を嫌うとは初めて知りました。お守りに鈴が付いていたりするのはそういう謂れがあるからなのでしょうか。勉強になりました。
蒼龍は相変わらず素敵です。必要な時には非情に振る舞う姿が素晴らしい。でも、その彼も、三人悪に掛かると「あっ、痛い!怪我人だぞ、私は!」とか言わされてしまうのね(笑)。
『魔弾の射手』
また新たな強い女性が登場。流華なんて、成長したらこんな感じになりそうです。今回は吸血鬼が相手とは、また話が大きくなりました。
三人悪とその仲間だからこそのアンデッドとの対決は、血みどろっぽい展開の中で、ちょっと心温まる感じ。最後のほうの目まぐるしい展開に弾きこまれました。
『花妖』
心温まる話でした。秦野有子の読んでいた本って、同じ作者の作品でしたね(笑)。こういう仕込まれた小さなネタがファンの心理をくすぐります。
『百合』
リョーチンがメインの話。心に鬼が棲む人を、今度は救えるといいね、リョーチンならきっと救える、と思います。
『寒椿』
えっと昔話でこんな風に椿が夢で何かを伝えてくる話を知っています。それだけ椿って霊力のある樹なのでしょうか。面白く読みました。竜也がまた頭が良くてカッコいいこと(笑)。これはてつしが一応メインの話、なのでしょうね。
『桜』
こちらは椎名がメイン(?)の話。ちょっと怖いし、悲しく切ない展開ではありますが、桜にふさわしい話でした。個人的に結構好きです。光伯父さんのこの先の人生が桜色になるといいです(笑)。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 児童文学
感想投稿日 : 2012年8月21日
読了日 : 2012年8月21日
本棚登録日 : 2012年8月21日

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