ーーー拡張現実が広く社会に浸透し、フルスクラッチで遺伝子設計された蒸留作物が食卓の主役である近未来。遺伝子デザイナーの林田は、L&B社のエージェント黒川から自分が遺伝子設計した稲が遺伝子崩壊した可能性があるとの連絡を受け原因究明にあたる。
『オービタルクラウド』の藤井太洋の作品3つめ
いまこの世界の延長線上にある、高度に発達した拡張現実と
"デザイナーズ食物"とでも言うべき0から設計された農作物がメインのアイテムになっている近未来SF
藤井太洋の作品は、技術的ブレイクスルーがもたらす希望と絶望を両方提示した上で
悩みぬいて確信は得られないものの、希望を信じて向かっていく登場人物を描いてくれるから、読んでて気持ちいいね。
俺が生きてる間に拡張現実が普及しねえかなあ。
「私の喜びは変えようのない過去を生きることにはなかったのです。」
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年4月3日
- 読了日 : 2016年4月2日
- 本棚登録日 : 2016年4月2日
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