「本屋になりたい」の一念で、東京の巨大新刊書店の店員をやめて、沖縄の市場中央通りにある小さな古本屋を開いた著者のエッセイ。
最近通うようになった古本屋さんがあり、古本屋なのに新しい本や雑貨が置かれていたり、集まってくる本の傾向だったり値付けだったり、色々気になっていたことがよくわかって面白かった。
岩田書院という、ひとりで運営されている出版社の方への取材の話が面白かった。
「利益が薄くて他社では出せない本も、岩田書院なら出せます。大きな出版社なら社員に給料を払わなきゃいけないから、それに見合うだけの売上が必要ですが、なにしろぼくはひとりなので。ひとりだからこそ採算がとれる仕事、出せる本があるんです」
大きな規模でないと儲からないのではないかと思っていたけれど、逆だからこそできることがあるんだと、目から鱗だった。
本屋のことだけでなく、沖縄の市場の中のお店の話として、色々と知れて面白かった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年12月3日
- 読了日 : 2023年12月3日
- 本棚登録日 : 2023年2月21日
みんなの感想をみる