橘花抄 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2013年4月27日発売)
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本棚登録 : 365
感想 : 42
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日本史に疎いため、どこまでが史実で実在の人物なのか、どこからがノンフィクションなのか分からないが、その分素直に楽しめた。
多彩な人物を配し、江戸の爛熟期、もはや”武”ではなく”政治”の時代に、己の保身をかけるもの、忠義に生きるもの、それぞれの運命が錯綜する。
特に女性の姿が、昔の時代作家と違って生き生きとしているところが魅力的。
様々な物語が並行して描かれているが、凛とした生き様には胸を打たれるし、茶道や香道の描きこみが彩を添えて魅力的な作品になっている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代劇
感想投稿日 : 2022年2月11日
読了日 : 2022年2月9日
本棚登録日 : 2022年2月11日

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