奇想と微笑: 太宰治傑作選 (光文社文庫 も 18-1)

著者 :
制作 : 森見登美彦 
  • 光文社 (2009年11月10日発売)
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本棚登録 : 1477
感想 : 91

太宰治って、読んでると胃もたれしちゃう感じがあってなかなか好きになれない…となんとなく買ったものの手をつけられずにいた本。
やっぱり読み終わる頃にはぐったり、胃の中が重たくなっていました。でも、本書の解説まで読んだところで、胃もたれする理由がわかったような気がしました。
太宰さんがその過剰なほどのサービス精神でもって描き出す人間の自意識の臭さが、あまりにも卑近で強烈に共感できてしまうから、そのコッテコテの自意識のど真ん中にリズミカルな文章でどんどん押し流されてしまうから、だからこんなにぐったりしてしまうのかもしれません。
面白かったけど、もうお腹いっぱい、しばらく太宰治作品はいいや〜という気持ちです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 雑誌・その他
感想投稿日 : 2020年8月15日
読了日 : 2020年8月15日
本棚登録日 : 2020年8月15日

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