★★★2021年3月★★★
東日本大震災から10年が経った。
本著は、日本神話の分析から日本人の特性、深層心理を明らかにしようとするものである。日本は「母性社会」であり、中心をもたず、あらゆるものを包括的に包み込むような特性があると筆者は述べる。
『古事記』で、アマテラス、スサノヲと比してあまりにも存在感の希薄なツクヨミ。このツクヨミのような「無」の存在を中心に置くこと。そして、一方が他方を駆逐するような物語は日本では見られないこと。
これが「母性社会」日本の特徴か。
西欧は「父性社会」で、物事を分断して考える。
現代の日本で起きている家族の問題についても
このような日本人の特徴をしっかりと考えて対処しなければいけない。
僕も気が付けば30代後半になり、子供2人。
人の心は分からない。今後、河合先生の本を読みながら考えることが増えそうな気がする。
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カテゴリ:
哲学・思想
- 感想投稿日 : 2021年3月11日
- 本棚登録日 : 2021年3月11日
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