その時々の思考の道筋を全てすくい取っていくような書き方で、借り物なのに読み終えるまでめちゃくちゃ時間がかかってしまった。笑
つまらないわけでも飽きちゃうわけでも無いのだけど、どうしてもちょっとずつしか読めないのだ。
私もその時々で色々考えながら読んでいたように思うのですが、あまり覚えてないので少しだけ箇条書き。
贔屓球団の負け試合の帰り道。客観的に分析している風に書かれているけど、結局「負けた試合はどんな試合でも悔しい」を連呼して実は大変主観的。論理は感情に負けるのだなぁ。
主人公はまるで死んじゃった人のことを思い出しているみたいに従兄妹達と過ごした日々の回想をたくさんする。でもその人達はしっかり今も生きていて、やかましく一緒にお墓詣りに行ったりするのが何か不思議で面白い。
会話しているように見えて全部お互いの好き勝手を言っているだけのシーンが印象的。
文字だけ追うと全く会話が成立してないのだけど、なぜか何となく会話になっている。2つの会話が同時に進んでく場面も。
以前読んだ同じ作者の「プレーンソング」は短い中にかなり分かりやすく作者のやりたいことがあらわされていたけど、こっちはもう少し「思考」に偏っていて寄り道が多かった。
まぁ全部が寄り道っちゃ寄り道なのかな。同時に全部が表通りと言えば表通りで。
とにかく出てくる猫たちが可愛いのだ。
なんでかわからないけどは最後ちょっとじんとしてしまいました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2015年7月6日
- 読了日 : 2015年7月4日
- 本棚登録日 : 2015年4月28日
みんなの感想をみる