りら荘事件 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1992年3月3日発売)
3.60
  • (0)
  • (3)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 32
感想 : 5
3

58年刊とのこと。
言葉の端や若干の女性蔑視的な考え方に時代を感じさせますが、連続殺人の緊張感、論理的な解は今読んでも充分に新鮮で楽しい。
本格としては満足のいく一冊でした。
しかし同時に、推理物について回る探偵の役割について考えさせられるものが。
優秀な探偵ほど瞬時に解を導くとすれば、物語の途中では確かに不要。
実際本作の探偵登場も八割が経過してからでした。
ですがぽっと出のキャラクターに愛着が湧かないのもまた事実。
ラストだけ出てきて正答を述べて帰る姿には、只々ぽかんとするばかりでした。
やはり探偵はヘボでいいかな?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: SonyReader
感想投稿日 : 2014年6月28日
読了日 : 2014年6月28日
本棚登録日 : 2014年6月28日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする