六条御息所 源氏がたり (下) (小学館文庫 は 5-5)

著者 :
  • 小学館 (2016年9月6日発売)
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本棚登録 : 189
感想 : 10
4

下巻良かった。

傍若無人なお坊ちゃんだった源氏が、
年を重ねるにつれ、政治的な身の振り方も身に着けて
どんどんとイヤな奴になっていった。
そんな源氏の思惑に気づきながらも振り回される女君たちが切ない。
やはり紫の上と明石の上が辛い。
女三宮の降嫁は、紫の上に死に至る病を与えていき、
ものの数にいれてもらえないことを感じていた明石の上は
そっと源氏を恨んでいる。
幸せって難しいな。
この二人は大出世のように思われるけども、
愛し・愛されるということを実感できない点は不幸だったのかもしれない。

この源氏物語は、他のものより召人が結構出てきた気がする。
その点はあまり読み込んだことがなかったので、
もっと召人に踏み込んだ源氏物語が出るのもいいなーと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2017年1月23日
読了日 : 2017年1月22日
本棚登録日 : 2017年1月23日

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