君たちに明日はない (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2007年10月1日発売)
3.71
  • (313)
  • (804)
  • (621)
  • (93)
  • (14)
本棚登録 : 4484
感想 : 580
3

直木賞受賞作家の出世作、ということで読んでみた。文章のテンポがいいので、普段の倍くらいのスピードで読めた。

内容は、主人公がリストラ代行業の中堅社員(33歳)なので、決して明るい環境ではない筈なのだが、何故か明るく前向きになれてしまう不思議なお話だった。

銀行の中の厳しい出世競走は、「半沢直樹」で業界外の人も広く知るところとなったが、都銀で冷遇されているバンカーがM&Aアドバイザリーの世界でシンドイながらも輝きを取り戻すという設定は、今となっては割と普通の話なのかもしれない。

40代独身女子の恋愛事情に対する好意的な書き振りも、現代的で好感が持てた。

次は、「ワイルド・ソウル」を読む予定だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年12月6日
読了日 : 2023年12月5日
本棚登録日 : 2023年12月2日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする