世界でいちばん貧しい大統領のスピ-チ

制作 : くさばよしみ 
  • 汐文社 (2014年3月1日発売)
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感想 : 175
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ブクログの「あなたへのおすすめ」で出てきた本。
2012年のリオデジャネイロでの国際会議でウルグアイの大統領が行ったスピーチの意訳版。

貪欲を戒める言葉は、十戒だったり、ムヒカ大統領自身が引用・意訳している古代ギリシャの言葉(貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ)だったり、大昔から繰り返し問われているにも関わらず、達成されないのは、脳がそのようにプログラムされているから、と考えるひとには、残念ながら響かないかもしれない。

ウルグアイには人は300万人しかいないけど、牛は1300万頭いることを大統領は誇るわけだが、2022年の価値基準だと環境負荷の高い牛をこんなに抱えることはおそらくいいことではない。(食べてるのは輸出先のひとだとしても)

と、いろいろ素直に読めない点はあっても、これを国際会議で一国の大統領が信念を持って語った、ということが何より素晴らしいことだと思う。例えば、同じことを岸田総理が先日の米国議会での演説で語ることは1ミリも想像出来ない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年10月1日
読了日 : 2022年10月1日
本棚登録日 : 2022年10月1日

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