多重人格(解離性同一性障害)について、町沢先生が重要視していることは、主人格と交代人格のコミュニケーション、それと、主に交代人格が抱えているトラウマからの解放のようだ。無理に統合へ向かう必要はなく、主人格を強くしていくことも重要とのことである。
事例も豊富である。理論だけでなく、町沢先生が治療場面で実際どのように言葉を使っているか、そして先に書いたセオリーに対してどのように治療を進めていくかが分かり、解離性同一性障害の治療に携わっている者ならば共感するところが多く、またたくさんのヒントが得られる1冊だと思われる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
精神疾患
- 感想投稿日 : 2012年9月4日
- 読了日 : 2012年9月4日
- 本棚登録日 : 2012年9月4日
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