神の囲い人 (プラチナ文庫)

著者 :
  • フランス書院 (2011年9月9日発売)
3.99
  • (19)
  • (41)
  • (15)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 199
感想 : 21
5

ラカン神国国民は皆青みがかった黒い瞳と髪を持ち黄桃色の肌をしている。そこでは神の子である天子が絶対的存在であり、その神兵となるべく13歳で入隊した少年達のこめかみには正規の神兵になる時にチップが埋め込まれる。それは天子へ不敬な事を考えたり行動すると爆発し命を落とさせるものだ。
家が貧しい為に給料の良い神兵へ志願したセツは戦闘のさなか敵に殺される前に自決しようとしていたところを敵国、ガイゼル帝国の大将ヨルク・レイドに命を助けられる。ヨルクは皇帝のいとこでガイゼル帝国民らしい白い肌、金髪、翠の瞳を持つ美丈夫だ。
ガイゼル帝国皇帝アーシェイドの治世において元々の領土である大陸を補正戦争の名の下に侵攻を続けていた。
天子の治める貧しい国ラカン神国もその脅威に脅かされている。
敵を見つけたら殺せ、摑まる前に自決する事は決まりであり絶対だったのにセツは捕虜として摑まり、禁止されていた肉欲的な事をヨルクに施される。
捕虜としてチップの分析が出来れば殺されると知りながら次第にセツの気持ちはヨルクへと傾いて。
ヨルクに恋心を寄せる軍医のキールも戦闘の中捕虜として摑まり、ラカン軍中将のシンを籠絡して利用しようとするのだが。
ついに天子様である「ミコト」が皇帝に捕まり、無理やり貶める事をさせられたり、各地で柱に縛られて見せしめにされたりと酷な目にあいますが、天子にされてしまってからの背景を知ったアーシェイドの気持ちに変化が見られます。
最後はそれぞれの想いが交じり合うようなガイゼル皇帝と天子の結婚初夜が神聖で印象的でした☆

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 沙野風結子
感想投稿日 : 2011年9月18日
読了日 : 2011年9月18日
本棚登録日 : 2011年9月18日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする