子どもの本と〈食〉物語の新しい食べ方

著者 :
制作 : 西村醇子 
  • 玉川大学出版部 (2007年1月30日発売)
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研究書
論文


食べる=快楽 憧れ
食べ物を口に入れることでその世界(ファンタジー)に入ることもある

食べることで、あちら側の世界の人になってしまう
例)イザナミノミコト、ペルセポネ エドモンド(ライオンと魔女)

食べたものが身体の一部になる
食べ物=アイデンティティ
プーさんの蜂蜜、イーヨーのアザミ

食べて大きくなる(成長)=心のゆらぎ(とまどい)
アリス

子どもの食=大人の性 いずれも生存の本能

食べる=自然界の連鎖 『豚の死なない日』

食べる動物=もの言わない動物(ナルニア、あらしのよるに)

食べ物=安心感
『センダックのかいじゅうたちのいるところ』

食を通じた現代家族のコミュニケーションを描く
『ローラ・ローズ』

食べ物=文化
『ロールパン・チームの作戦』(ベーグル ユダヤ)
『シュトルーデルを焼きながら』(ドイツ系移民)


1)絵本と幼年文学

絵本に描かれた食
食べさせるのは親の義務
『ピーター・ラビットのおはなし』
『ベンジャミン・バーニーのおはなし』
『フロプシーのこどもたち』

親のいいぶん 孤食
『ぼく、おかあさんのこと』
『よるくま』

みんなで食べるとおいしい
『みんなのマドレーヌ』


★『妖怪アパートの幽雅な日常』
幽霊のるり子さんの超絶美味美麗完全無欠弁当


2)古典をもう一度味わう
『砂の妖精』(エブリディマジック)と食
サミアットは砂を食す


空腹の少女たち

食べ物をコントロールする人=権力者
『小公女』
自らは飢えても人に食べ物を譲ることができうるという自己犠牲の精神は、ヴィクトリア朝のヒロインたちにとって、精神的に優れているかどうかの尺度である。P89
身体を養う食べ物より、精神を養う愛と優しさが重んじられる。

満腹の子どもたち
『秘密の花園』
食欲を健全で正しいものとして表現している

★卵 『この湖にボート禁止』ジェフリー・トリーズ
と『ツバメ号とアマゾン号』ランサムの比較

★見たことのないメニュー
ポリッジ、ターキッシュ・デライト、スコーン、クロテッド・クリーム、クリーム・ティー、


3)児童文学
*魔法使いの食卓~アースシーシリーズの食卓

食べない男ーゲド
毒を食べる男ーゲラック
食料を準備する女ーケスト
喰らわれた女ーテナー
喰らわれた子どもーテハヌー

生き続けるモモの木

*モーパーゴ
『シャングリラ』ポプシクル(棒付き飴と言う名前の主人公)、コンデンスミルク

うれしい食べ物=ドーパミン

★イギリス人と魚
フィッシュアンドチップス
『砂』ウィリアム・メイン
『リリィのどたどたバンド日記』グエン・グラント
『海辺の王国』ロバート・ウエストール
『おわりから始まる物語』リチャード・キッド

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年8月21日
読了日 : 2016年8月21日
本棚登録日 : 2016年8月21日

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