本のサイズはコンパクトだけれど、読んでいるとその厚さ(351ページ)ゆえに持ちづらく、手が疲れてしまう。しかしそれを覚悟のうえでも、外に持ち出して読みたくなってしまうぐらい、夢中になれる本だった。
著者が様々な雑誌に寄稿したコラムが集められており、話一つの長さは平均して2~3ページほどとそこまで長くない。電車の中で読んで、目的の駅で降りるまでの時間を吟味しつつちょうど良いところまで読み進められる。かつそれらは元々単体で読まれることを想定して書かれた文章なので、わかりやすく、またどのお話も冒頭部分が素晴らしいと感じた。グッと惹きつけられる最初の一文。小さい頃から、作文の冒頭部分を書くのがとても苦手だった私。このテクを上手に盗んでしまいたい。
そして内容。「旅先でビール」というタイトルにビビっと来た私の勘は正しかった。旅、鉄道、まちあるきが好きな人、丁寧でゆっくりとした生活に憧れる人におすすめ。私は、ときどき出てくる著者の奥さん(と、著者との関係)が好き。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
旅
- 感想投稿日 : 2011年4月11日
- 読了日 : 2011年4月10日
- 本棚登録日 : 2011年3月21日
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