終戦のローレライ(4) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2005年2月15日発売)
3.84
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本棚登録 : 2020
感想 : 139
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2011/12/30読了

大量の戦艦とやりあうところはもう、手に汗握る熱い展開でした。胸が熱くなる。
まさしく映像化を見越した描写なのだろうが、それよか、田口、フリッツ、絹見ら、人間らしく成長した軍人の、最後の決死の戦いはかっこよくて美しかった。
マリアナの底へと散った英霊らの勇ましさといったら…。
そして、臆病者と勝手に思っていた、小松が何気にキーでしたね。
平和を手にした日本の今を見てみると、当時の戦争に関与していた人たちはどう思うのか、パウラや征人の気持ちを考えると複雑ですね。平和は平和だけど、なんかこう、ねぇ。

温子と征人の戦後が、最も美しい「人並み」でよかったと思う。それこそが幸福であるのだから。

田口さんが本当にいいキャラクターでした。一時はどうなるかと思ったが。彼が二人に残した台詞が、とても気に入ってます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: SF・ファンタジー
感想投稿日 : 2012年1月2日
読了日 : 2020年12月27日
本棚登録日 : 2012年1月2日

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