デジデリオラビリンス: 1464、フィレンツェの遺言

著者 :
  • 集英社 (1995年4月1日発売)
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感想 : 13
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モデルの杏さんのエッセイ『杏のふむふむ』(筑摩書房)で紹介されており、ものすごく興味をそそられて図書館で借りてきた本書。
期待に違わぬ面白さでした!

占い師から「あなたの前世はルネサンス期に生きた美貌の彫刻家・デジデリオ・ダ・セッティニャーノである」と言われた著者。
しかし、占いを全く信じない著者は、占い師の言葉が嘘か真かを確かめるべく、数々の文献にあたります。
実際にデジデリオという人物は実在し、占い師が詳細に語った内容と本の記述が合致する…しかし、文献の情報だけでは不十分と思った著者は、ついにイタリア・フィレンツェに自分の前世と出会う旅に出たのです。

数々の建築物や芸術作品を巡りつつデジデリオを追う旅は、刺激的で、科学では解き明かされていない力が働いているようにも思えてくる不思議な旅でした。
特に占い師が詳細に語った情景と、現場の情景がぴったりと符合したときは肌がぶわぁっと泡立ちました。

占いの結果をとことん疑ってかかる著者に好感が持てました。(私も同じタイプなのです)
でも、本書を読むと本当に生まれ変わりがあるのかもしれない…と思わずにはいられません。
ミステリーを読み終えたときの爽快感を感じつつ読了。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ。
感想投稿日 : 2015年5月9日
読了日 : 2015年5月2日
本棚登録日 : 2015年5月9日

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