近代文学から現代文学の「名作」の書き出しに注目した1冊。
夏目漱石、太宰治、三島由紀夫から吉本ばなな、江國香織、村上春樹まで全部で15作品の書き出しから、著者が「自分なりの読み」を論じています。
小説を読むときには、読者はその小説に対する自分の態度を決めるためにさまざまなことを読みとろうとする。
その間に読者は自分を「その小説の理想的な読者」として「調律」していると、著者は述べています。
ふむふむ、確かに最初に小説の世界に入り込めないと、ずっとふわふわとした浮遊感やストーリーとの距離を感じたまま読むことになってしまうな…と改めて小説を「読む」という行動を考えさせられました。
恥ずかしながら、取り上げられた15作品のうち読んだことがある作品の方が少ないのですが、「本当にそんな読み方ができるのか?」ということをそれぞれの作品を読んで確認してみたい、と思いました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
たまには教養も。
- 感想投稿日 : 2011年4月23日
- 読了日 : 2011年4月23日
- 本棚登録日 : 2011年4月23日
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