明治の偉人 渋沢栄一
渋沢栄一の半生を描いた小説の下巻。
明治期に入って、渋沢は明治政府の先駆けとなる仕事を行い、その後野に下り、江戸期の最下位階級にいた商人こそが国を作る原動力になると、会社組織を次々に立ち上げていく。
その数数百にのぼりながら、財閥を築くことなくまさに日本の産業界を作り上げてきた。
その卓越した手腕は、今の世の中であれば当たり前と思われている手法に試行錯誤してたどり着いてゆく。
またに現在の日本の繁栄の根底には、渋沢の勇躍があったといわざるを得ないのだろう。
今の世の中でこれほど国家に対する革命的な手腕を発揮する場所は無いかもしれないが、当時にあって同じ境遇にいたならば、果たして自分はこんな偉業を成し遂げられるだけの才覚を持ち合わせることができただろうか?
勇気の湧く一冊である。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年10月27日
- 読了日 : 2007年5月5日
- 本棚登録日 : 2012年10月27日
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