エネルギーの塊なのだ。泳ぎ続けなければ死んでしまう鮪のように。秋元康さんは、人生の充実のさせ方をよくわかっているのだと本著から感じた。
以下、自分が良いなと思った部分。
人間はデコボコがあるほうが面白い。デコボコがある人間とはどういうことかというと、外見でも、中身でも、どこかが突出していたり、どこかに偏りがあったり、どこかその人なりのこだわりが見えるということである。………だから、大人になって、何か趣味を持っているということは、その人のデコボコさがはっきり見えているということでもある。
二十代ではまだ「こういう自分でありたい」という願望がどこかにある。見えてきた現実の自分と、「こうありたい」という理想の自分がいて、そこのせめぎあいとギャップに悩むのが二十代なのだろう。それが、三十代になると、自分の中で負けを認められるようになる。この分野では勝てないなと認めて、理想と現実に折り合いがつけられるようになる。………つまり、二十代三十代は自分を知るための階段を登っている時期なのかもしれない。
趣味というのは、大袈裟にいうと、その人の価値観が問われるものである。「自分の趣味はこれです」というのは、「自分はこういう価値観を有する人間です」と表明するようなものでもある。………「趣味は人をあらわす」のである。
やっぱり、趣味を通して、面白みのある人間になれるよなあ。
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- 感想投稿日 : 2021年12月31日
- 読了日 : 2021年12月31日
- 本棚登録日 : 2021年12月31日
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