大学受験のための小説講義 (ちくま新書 371)

著者 :
  • 筑摩書房 (2002年10月1日発売)
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本棚登録 : 421
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大学受験の現代文で必要とされるのは、一貫して、要約力とそれを利用した解答力だけ。

小説の場合でも、同様で、要約力と解答力である。ただし、要約力の中身が評論文の要約とは異なり、「場面、登場人物の心情の変化、特異な背景描写」の三点を踏まえて要約する。そして、そこを手掛かりにして解答していく。

これをしっかり踏まえた参考書or過去問で演習すれば、落とすことはなくなる。

そうゆう意味で、この本はそれ以上が書かれている本。つまり、時間のない受験生には必要ないかもしれない。

ただし、純粋に小説の読み方を知りたければ、とてもお勧めする本である。

小説は自由に読んで良いとされてしまいがちだが、絵画と一緒で、そこには、ちゃんと明確な鑑賞視点というものがある。

簡単にそのことを把握したければ、岡田斗司夫の「オタク学入門」が読みやすいが、小説に特化した場合この本が視点を提供してくれる。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 受験
感想投稿日 : 2009年9月18日
本棚登録日 : 2009年9月18日

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