服は何故音楽を必要とするのか? ---「ウォーキング・ミュージック」という存在しないジャンルに召還された音楽たちについての考察 (河出文庫 き 3-5)
- 河出書房新社 (2012年12月5日発売)
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感想 : 11件
菊地さんの本はいつも現代思想書といて読んでいて、それは他の誰よりもジジェクよりも東浩紀よりも断然そうで、いくら学術的概念やジャーゴンは持ち出さないと言っても、デザイナーやミュージシャンの散りばめられたら名称が、それじたいシンボル化されてすでに凄まじい現代思想なのである。
ファッションショーという摩天楼の最上層にのみ存在する(らしい)幻想の世界の空流を埋めつくすサウンドと天使たちの歩行の関係とは何か。
これはやっぱり時間論でありエロス論である、ということは哲学史上の最重要課題への取り組みなのだ。
菊地さんを聴くたびに、読むたびに浮かんで来るのは夜の都会の曳光だ。これはやっぱり思想である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
哲学思想
- 感想投稿日 : 2012年12月15日
- 読了日 : 2012年12月15日
- 本棚登録日 : 2012年12月15日
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