新聞の書評で知り読みました。
著者はアメリカ人でスウェーデンの大学に属する文化人類学者。
言語が消滅する過程を知りたいと考え、話者が減少しているという民族、パプアニューギニアの密林の奥地カプン村でフィールドワークを行なった記録である。1985年から2014年の間に7回現地を訪れている。そのうち15年の空白期間があり、どんどんタヤップ語を話す人は減少している。一方タヤップ語はラテン語よりも古いと考えれている。
なぜそんなに歴史のある言語がなるなくのか。なにが原因なのかに迫った本。
結論から言ってしまうと西洋文明に触れたことである。それも中途半端な形で。そうして自分たちの文化がいけてないと思ったら、タヤップ語を話すのが恥ずかしくなり、積極的に口にしなくなる。同時に民話や伝承に敬意を払わなくなる。現在、この地球、100の言語で人口の96パーセントをカバーできるらしい。残りの4パーセントで1000以上の言語がある。生活様式の均一化が多様性を損ねていく。
読んでいていろいろ居たたまれない気持ちになりました。
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カテゴリ:
人類史
- 感想投稿日 : 2020年7月21日
- 本棚登録日 : 2020年7月21日
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