日本人でアマゾン密林生活といえば関野さんとこの高野潤さんだろう。
関野さんはグレートジャーニーなど地球規模でかつ人間に興味があるといった所だが、この本の著者の高野さんはアマゾンの密林に魅せられて30年。最初はアンデス高地に入ったようだが、低い密林のほうもみてみたくなり、年に数十日は日本から現地にはいり生活するということを繰り返しておられる。
この本はその長年の密林生活がどういうものかを、カヌア、動物、料理、病気など毎に紹介した本である。
アマゾンというところ都会生活者にとって本当に親和性が低く、文明社会では普通のことができないのだとよくわかるが、一方、アマゾンで生きるインディオにとっては何をするにも森に材料があり、それで足りているということもよくわかる。マラリヤなどもある特定の木の樹皮を煎じて飲んでしまえば直ってしまうのだ。
アマゾン密林で生活をしようと思う人には教科書の様な本だが、都会生活者にとっても、貴重である。それは、普通云千年前は狩猟生活であった といわれてもそれがどういう生活か普通思い及ばないが、原始的な生活のありようを具体的にイメージさせてくれるからである。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
アマゾン
- 感想投稿日 : 2011年2月18日
- 読了日 : 2011年2月18日
- 本棚登録日 : 2011年2月18日
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