一枚の絵が運命を変える。
その人にとってかけがえのない、たった一枚の絵。
真っ直ぐ立ってじっと見つめる。
その一枚から感じ取れるのは光、力、生、夢。
見る者と絵との二人きりの至福のひととき。
常設展示室とは、特に期限を設けずいつも見ることができる展示のことをいう。
その絵が見たい、という意志さえあれば絵はいつでも見る者を待っていてくれる。
そんな一枚に私も出逢いたくなる。
美術館へは特別展には行くけれど、たまには常設展示室へも足を運んでみようかな。
キュレーター・マハさんの、絵に対する愛を感じる短編集だった。
特に『群青』『デルフトの眺望』『道』が好き。
ほんとうの感動は作品を観終わったあとについてくる。たとえばその作品を観たのが美術館なら、そこを出て、食事をして、電車に乗り、帰宅し、眠る直前まで、観た人の一日を豊かにし続ける。それが名作というものだ。
マハ先生の言葉を胸に。
こんな感動を得られる絵に出逢ってみたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
原田マハ
- 感想投稿日 : 2019年6月6日
- 読了日 : 2019年6月6日
- 本棚登録日 : 2019年6月6日
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