1ポンドの悲しみ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2007年5月18日発売)
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本棚登録 : 4999
感想 : 442
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石田衣良の短編が読んでみたいと思って、ジャケ買いした一冊。予想を裏切らない、洒落た雰囲気の恋愛短編集だった。そのほとんどが、30代女性の恋のはじまりをほのめかすストーリーで、仕事や趣味と恋愛の間に揺れる女心を描いていたように思う。解説にもあるように「筆のおき方」がこの本全体の空気感を物語っていて、洗練されたなかに人のぬくもりを感じさせる。情景文で終わる小説集としても参考になりそう。
個人的には東京の街や人を思い出す短編集だった。けっこうリアルな描写が多くて、スキマ時間に読むはずが、ついつい一気読みしてしまった。
他にも石田衣良さんの本を読んでみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 短編集
感想投稿日 : 2021年4月10日
読了日 : 2021年4月10日
本棚登録日 : 2021年3月18日

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