シリーズ一作目が手に入らなかったので二作目から。コージーにしては珍しく、登場人物のメインが男性になってます。みんな社会人ではありますが、学生のサークル活動のノリ。ご飯を食べつつお酒飲みつつ冗談を言いつつ事件を解決に導きます。今回は主人公テリーの元妻が巻き込まれた殺人事件の犯人探し。テリーが捕まった途端離婚を言い出したかと思えば、利益があると見なせば離婚を取り下げ、新しい生活を始めたテリーの前に現れる。テリーは彼女を容赦なく「バカ女」と呼びますが、彼女は殺人なんかする人間ではない、と仲間と捜査を開始します。その公平性と自分の信条を曲げない姿勢がこの作品を象徴しているよう。好きな仕事に対しても一切手を抜かないし、仲間を侮辱されればあっさりと職も捨てる。特に大工仕事の描写には、職人のたくましさを感じます。そんな中意外だったのは男性陣の家事への気の使い方。食事を作ってもらったら片付けは自分でする。パーティーに呼ばれたら準備も手伝う。決して教養人とは言えないような彼らでも自然にそういうこと出来ちゃうのは環境ですかね~。ミステリの薄さは否めませんが、「働く男」のかっこよさを再認識できる作品だと思います。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
海外ミステリ
- 感想投稿日 : 2012年8月21日
- 読了日 : 2012年8月21日
- 本棚登録日 : 2012年8月21日
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