スペインによる新大陸における植民地支配の功罪を、コロンブスを例にとって列挙している本です。
一般的に言って、スペインによる植民地支配には「黒い伝説」と「白い伝説」という分け方が存在します。植民地経営による富の搾取と原住民の奴隷化と、原住民のキリスト教化(文明化)という二つです。
キリスト教化なんてインディオからみれば余計なお世話で、どちらも「黒い」のですが、その後の歴史で白人とインディオとの混血の文化が進んだことを考えれば、そんな考え方もあるかもしれません。
ラスカサスは宣教師で、新大陸での布教に熱心に関わり、征服者によるインディオへの迫害をなんとかやめさせようとした偉い人です。使命感に燃えた容赦ない批判に強さを感じます。
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- 感想投稿日 : 2011年7月7日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2011年7月7日
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