言霊: なぜ日本に、本当の自由がないのか (ノン・ポシェット い 6-1)

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  • 祥伝社 (1995年12月1日発売)
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『言霊』とは文字通り、言葉をコミュニケーションツールとしての単なる記号と捉えずに、その中に霊性をみとめる考え方のことです。
 例えば受験生に対して「落ちる」とか「すべる」という言葉を発してはいけない、という習慣も、知らず知らずのうちに「言霊」を意識しているからです。
 どちらかというと悪い使い方をされることのほうが多いです。日本の怪談などで「末代まで呪ってやる〜」と言って死んだ人間が怖いのは、言霊のせいです。(因果応報の仏教思想も関係しているかもしれませんが…)死んだ人間に何が出来るんだ、という合理的な考え方の人には、何も怖くありません。
 この言霊思想がいかに言論の世界で大きな障壁を生んでいるかをわかりやすく解説した好著です。歴史を見る目が変わります。

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感想投稿日 : 2011年8月19日
読了日 : -
本棚登録日 : 2011年8月19日

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