粗忽長屋の殺人(ひとごろし)

著者 :
  • 光文社 (2015年2月18日発売)
3.56
  • (5)
  • (13)
  • (12)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 70
感想 : 25
5

この作品の文章は、しっかりと上下がついている。
そのまま高座で演じられてもいいような、噺口調で書かれた本作は、無駄が無くよどみも無くトントントンと進んで小気味が良い。

古典落語の大ネタを組み合わせ、数々の落語ネタや枕のような時事ネタも加えて仕上げた4つのお話は、とても面白い人情話になっており、これはもう古典を元にした新作落語といってもいいような内容だ。

大好きな「紺屋高雄」にあれこれ加え、しかも元よりも更に粋な終わり方をつけた最後の1話が最高だ!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説・戯曲・エッセイ(国内)
感想投稿日 : 2015年6月2日
読了日 : 2015年6月2日
本棚登録日 : 2015年6月2日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする