オデュッセイア 上(ホメロス) (岩波文庫 赤 102-4)

  • 岩波書店 (1994年9月16日発売)
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「イリアス」とともにニ大叙事詩と仰がれるギリシア最古の英雄物語。トロイア戦争終結後のオデュッセウスの冒険。

「アキレウスの怒り」がテーマの戦記ものであった前作から一転、オデュッセウスを中心とした冒険ファンタジーとなっている。父の消息を求めてテレマコスが旅立つ冒頭からワクワクがとまらない。神々が介入してくるのはイリアスとも共通するが、本作ではさらに王宮や冥府、魔女や巨人、漂流や裏切りなど、波瀾万丈の要素が盛りだくさん。紋切り型といわれればまさにその通りで、それは長い時を通してこの偉大な古典が愛されてきたことの証明でもある。無双すぎてモテすぎるオデュッセウス、やってることは今のラノベも変わらんではないか?(笑)。

上巻はこれまでの経緯がすべて語られ、さぁこれからどうなる!?というところで終わる。ここで訳者の解説が入るが、《上巻巻末の解説で下巻のネタバレをする》のはやめてほしい。有名なタイトルとはいえこれから触れる人もいるのだから……。これから読む初見の人は注意してほしいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年10月13日
読了日 : 2022年10月13日
本棚登録日 : 2022年3月17日

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