四時過ぎの船

著者 :
  • 新潮社 (2017年7月31日発売)
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感想 : 9
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「四時過ぎの船でミノル着く」
ぐるぐると同じところをまわる思考。指の間からこぼれ落ちる記憶。意のままにならない心身をかかえる老女の漠とした不安は、十数年後に孫であるミノルが持つ不安と何故か似ている。属するところもなく、盲目の兄の世話をするという大義名分にしがみつくミノル。そんな根っこのない自分への苛立ちは時として兄にぶつけられる。
いつか船はつくのだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年6月5日
読了日 : 2018年6月3日
本棚登録日 : 2018年5月25日

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