「四時過ぎの船でミノル着く」
ぐるぐると同じところをまわる思考。指の間からこぼれ落ちる記憶。意のままにならない心身をかかえる老女の漠とした不安は、十数年後に孫であるミノルが持つ不安と何故か似ている。属するところもなく、盲目の兄の世話をするという大義名分にしがみつくミノル。そんな根っこのない自分への苛立ちは時として兄にぶつけられる。
いつか船はつくのだろうか。
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- 感想投稿日 : 2018年6月5日
- 読了日 : 2018年6月3日
- 本棚登録日 : 2018年5月25日
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