ドキュメント高校中退: いま、貧困がうまれる場所 (ちくま新書 809)

著者 :
  • 筑摩書房 (2009年10月1日発売)
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感想 : 85
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ある程度想像していたが、これほどひどいとは思っていなかった。99ができない高校生、親からも学校からも社会からも愛されたことがない若者は、学校からこぼれ落ち、社会からも外れていく。こうした若者が毎年10パーセント以上生まれている。このまま続けば、社会が崩壊するのは時間の問題。社会不安の原因もこういう人たちになるのだろう。こういう人たちが社会不安の原因から、社会の担い手へ生まれ変わっていかない限り、日本の未来はないと強く感じた。解決市内限り、世界の三流国以下だろう。少数の金持ちだけが、無駄に金を持つ、世界のどこかの国と同じになってしまう。解決には絶望に近い感じがあるが、社会として、政府として、所得の再分配をこういう層に振り向けていく必要を強く感じた。ただし、子供手当のようなお金ではなく、バウチャーのような子供に必ず渡る形の政策が必要だろう。高校無償化も一つの手段と思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2018年11月12日
読了日 : 2011年12月24日
本棚登録日 : 2018年11月12日

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