奇跡のリンゴ: 「絶対不可能」を覆した農家木村秋則の記録

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  • 幻冬舎 (2008年7月1日発売)
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「我々は自然のお手伝いをしている」
この言葉がなにより印象的だった。

いま、日本農業で国が目指そうとしている大規模農業。
その先になにが待ち受けているのか。

世界の四大文明と言われた場所は今どうなっているのか。

人間は自然には抗えない。自然とは切り離せない。
人間が身勝手に自然と切り離そうとした場所は、
今や砂漠と化している。

———

木村さんの努力と、考え方に本当に引き込まれた。
長年の努力の末できた、無農薬栽培のリンゴ。
私なら栽培の仕方は秘密にしておくし、
そのリンゴは高く売る。

木村さんは違った。
リンゴだけでなく、米でも他の野菜でも、
無農薬栽培のやり方を全国各地に教えに行った。
無農薬栽培のリンゴは普通のリンゴと出来る限り同じ価格帯で売った。同じ価格なら農薬と無農薬、消費者は無農薬を選ぶ。そうして初めて農家は無農薬を考え始める、と。

自分の利益ではなく、全体の利益を優先する。

言葉では上手く言い表せないほど
胸に響いた人物の話だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年2月3日
読了日 : 2020年2月3日
本棚登録日 : 2020年1月18日

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