「朝10分」で仕事は片付ける ― 本当のダンドリとは何か

著者 :
  • プレジデント社 (2011年8月10日発売)
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感想 : 12
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 タイトルを見ると仕事の段取り術の本かと思いますが、著者が日本全国の優良会社の朝礼を取材したコラム集です。
 朝10分の朝礼で仕事の段取りをつけておくと、1日は快調に始まり、快調に終わり、そして結果も出る。
……ということで、雑誌『プレジデント』に2007年から4年余りの間にかけて連載されていた「朝礼のヒント」を再構成した本だという。
 いわば「朝礼力」とでもいう本ですね。
 40社近くの企業の事例が紹介されています。
 私でも知っている超有名大企業も多いですね。

   
 本書の中で、某居酒屋チェーンの社長さんの言葉が紹介されています。

 
「居酒屋のようなサービス業は従業員が輝いていなければダメです。繁盛するためには人が輝いていなくてはならない。繁盛店ではどこも工夫した朝礼をやり、気合を入れて、仕事に臨んでいました」

    
 これは居酒屋やサービス業のみならず、全ての業種、全ての人に言えることではないでしょうか。

    
 本書で紹介されている朝礼は色々です。各社非常に工夫されていますね。
 あの大企業や大チェーン店が強い秘訣はこんな朝礼にあったのか、と裏側を垣間見るような気分です。

     
 社員が考えたコミュニケーションゲームを行う企業もあります。   
 九州の食品スーパー・ハローデイの「笑いの練習」も面白い。

      
「さあ、みなさん、大いに笑って健康になりましょう。隣の人はいい人だ。前の人もいい人だ。うれしいなあ。楽しいなあ。幸せだなあ、無限の喜び湧き出よ。わーはっはっはっ、わーはっは、わーはっは、わーはっは、わーはっは」

      
 この笑い方、ダン・ピケットの「ラフィング・ラグ」 に似ています。 朝礼のBGMはこれを聴け!

     
     
■[日々の冒険]気が塞いだらこれを聴け!「ラフィング・ラグ」 (ダン・ピケット)
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20110514/p1

    
……という風に、勢いのある企業は皆、朝礼をして朝からバリバリ活動しているぞっと。

  
 オビには
「年収が高い人ほど「朝活」をしている」
というフレーズがあります。
 しかし厳密にいうと本書で紹介されているのは個人が自主的に行う「朝活」ではなく、会社が強制的に行う「朝礼」です。
 下手すればブラック企業になりかねないのですが、うまく活用すれば効果があるのは分かります。
 一流企業の社員はこんな朝礼で鍛えられているから勢いがあるんだ、と思わされます。
 だらけて寝坊してたらこんな人たちに蹴散らされてしまうぞ、との警告です。  
   http://sfclub.seesaa.net/article/458764284.html

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 140 心理学
感想投稿日 : 2018年4月13日
読了日 : 2018年4月13日
本棚登録日 : 2018年4月13日

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