イスラム―癒しの知恵 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社 (2011年1月14日発売)
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感想 : 19
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タイムリーにもエジプトの革命は引用の理由も一理あるように思える。

日本人は何かを「してもらう」のを「恥」に感じる文化があるということをベネディクトは指摘していたが、キリスト教でもイスラム教でも、貧しい者が富める者に「してもらう」ことは宗教によって当然視されている。また、お客様が家の者に「してもらう」ことも当然で、そこに返礼などは発生しないという。

イスラムの自殺率は大変低いという話も書かれていた。自殺が宗教で禁止されているということもあるが、困っている時でも誰かに「してもらえるかも」と思うことで、追い詰められる機会も少なくなるのではないか。ちょうどリストカットの本を読んだ後だったので、双方の本から考えさせられることがあった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史・政治・経済
感想投稿日 : 2011年3月19日
読了日 : 2011年4月22日
本棚登録日 : 2011年2月12日

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