まだ温かい鍋を抱いておやすみ

著者 :
  • 祥伝社 (2020年5月14日発売)
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本棚登録 : 2028
感想 : 156
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食の話というよりは
食事を用いて、食事を通して
人間が人が生活をするうえで
思っていることを代弁してくれているような
お話だった。

とくに、印象に残った最後のフレーズが
一番心にぐっときた。

別にクレイジーだなとか
面倒だなと思って料理を作っているわけではない。
それでも、作っているときや
買い物をするときは自分が食べたい物よりも
家族の顔が浮かぶ。
喜んでくれるかなとか、
野菜嫌いだけどこうやって使ったらとか
柔らかい物よりもう少し硬い物も、
昨日は肉だったから今日は魚がいいかな
朝ご飯にフルーツとかまた出してみようかな

そんなことを考えながら作ってみる。
美味しいよが聞こえると
それを少し頻度を多くして出してみると
飽きた、なんて言われる。

前好きだったよなとか思って出すと
別に好きじゃないとか言われる。笑

たしかに毎日、クレイジーな事
しているのかもしれない。

それでも料理はその人の事を思って作る
これに変わりはないし
嫌だなとは今のところ思ってない笑

誕生日に自分の好きな料理を作ってくれたり
試験の前にとんかつを作ってくれたり
父が珍しく作ってくれたカレーだったり
料理って、愛情の表しだと思うし
料理は誰かを励ますことになってる時もある。

この本はそれを再確認できた本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年10月25日
読了日 : 2023年4月13日
本棚登録日 : 2023年5月1日

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