エウレカセブンAO (5) (カドカワコミックス・エース)

著者 :
制作 : BONES 
  • 角川書店 (2013年10月25日発売)
3.25
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本棚登録 : 60
感想 : 6
3

 自分が正しいとおもったことを自分ひとりで背負うのはずるいんじゃないんですかアオさんと最終巻ながらやはり思ってしまいました。

 息子。自分が愛をもって育てられたからこそ親に笑って生きていてもらいたい。そう思うのは息子だからというのは共感できます。親も息子をそう思っていて、だけれども息子が決めたことならと送り出すこともわかる。しかし、アオはあくまで1人で仲間と絆で繋がっているからといって罪と憎しみを消すためだけにエゴと責任を受け入れるという選択をさせるのは忍びない。ここが前シリーズとの違いでエウレカたちと違ってアオが1人だったのもイヤだし、自分自身「消す」という行為自体が嫌いというのもあるんですが、もう少しアオを親の愛から巣立たせるなにかが欲しかった。子供の巣立ちが今回のテーマだったのかなとぼんやりこの感想を考えてる時に浮かびまして、息子という点に絞って書いてますが、やっぱりなんかしっくりこない。やはり先述通り何かが欲しかったのかも、レントンと殴り合いのケンカして欲しかったのかもしれません。

 アニメ版より漫画版のほうがレントンの気持ちが伝わってきて良かったです。どのキャラクターもそれなりに悩みを抱え、答えを出す。5巻を何回も読みなおすとキャラの1人1人の決着をみるに良い答えは見つけてるんですよね。ただ、アオが自分と繋がった世界は消さないと言うのに、罪と憎しみは消すというのが納得いかない。それも世界なんじゃないかと思ってしまうんです。エウレカセブンAOアニメ版もみましたが、もうひとつなにか殻を破るような快感が欲しかったです。だけど、無味乾燥な作品よりもこうしてモヤモヤが残る作品のほうが最近好きなのかもしれない。文章の長さ的に。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年11月10日
読了日 : 2013年11月10日
本棚登録日 : 2013年11月10日

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