地球っこさんのレビューを見せていただき、是非読みたいと思った一冊。
悩み苦しむ杏平が周りの人に接しながら「生きる」ことを考える。
途中は読んでいて苦しくなるところも沢山あったけれど、最後は素晴らしい読後感。
杏平くんもお父さんも佐相さんもとても素敵。
雪ちゃんは本当にすごいと思う。
「生きる」ということはずっと考えてきたように思っていましたが、これを読んでまたヒントをもらったように思いました。
解説では遺品整理の吉田さん、佐相さんと著者のさだまさしさんはずっとつながっていて、3人ともこの世界をよりよき世界にしたいと思っている、とそのことにつきるような気がします。
メモ
父から息子へ
「イジメかって訊いたのはね、逃げるんだったら、どんどん逃げろって言おうと思ったんだよ。僕はどこまででもつきあうぞ。いや、原因が・・・そういうのじゃなきゃいいんだ。学校なんて命懸けて行かなきゃならないような場所じゃない」
六根清浄
人と人をつなぐ仕事。子と孫をつなぐ仕事、迷子になった「愛」を宛名の人に伝える仕事。故人が届けられなかった何かを届ける仕事。それでも、僕らの役目はただ一生懸命に部屋を片付けること。
緘黙症
「うん。命ってすごいね。生きているだけで、すごい、と思う。私ね、老人ってホントにすごいと思う。だってね、ずっと生きていないと老人になれないんだよ。なりたくてもなれない人の方がずっと多いんだよ。いろんな、それこそ沢山の苦労をしていきたっていうだけで老人は尊い、と思わない?私は素敵なお婆さんなりたいなぁ」
- 感想投稿日 : 2020年9月17日
- 読了日 : 2020年9月17日
- 本棚登録日 : 2020年9月10日
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