BAMBOO BLADE 13 (ヤングガンガンコミックス)

著者 :
  • スクウェア・エニックス (2010年5月25日発売)
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本棚登録 : 465
感想 : 14
5

再読時登録。珠姫対エリナからエリナ対ウラという熱い二試合の詰まった巻。試合描写に非常に力を入れているのでそれだけでも非常に楽しめるのだが、ドラマ性としてこの作品が今まで築いてきたものが徹底的に集約されているので凄まじく魅力的な巻に仕上がっている。
珠姫対エリナの試合という正当でさわやかな試合が繰り広げられる裏側でウラがとんでもない悪鬼として活動する対比から始まってウラがその試合に足を止めてエリナのウラへの思いが迸る試合へと繋がる流れがまず綺麗。エリナのバックボーンは今巻で急に出てくるため、普通はあまり好ましくない手法だが、今までのアイドルとしてのキャラを描いていたのが巧く噛み合っていて逆に魅力を増している印象。
2人の試合をメインにすえ、あらゆるキャラクターがその試合に影響を受けると言うのもまた魅力。勿論珠姫が中心になるが、ユージの言う珠姫の「本気」が初めて見られるのがこの試合と言うのが憎い。対決する相手がウラでないことが予想を良い意味で裏切る展開に。コジローの思いも相まって珠姫の成長がどうなるかという楽しみもしっかり描かれる。また、「おっさん成長物語」としてのぶれなさも感じ取れるのが凄い。
単巻で読むだけでも魅力的な巻なので、これまでの12巻をしっかり読んで来た人にはその魅力は味わい尽くすまで読み込むべきだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 所有物
感想投稿日 : 2012年6月19日
読了日 : -
本棚登録日 : 2012年6月19日

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