ガタカ [DVD]

監督 : アンドリュー・ニコル 
出演 : イーサン・ホーク  ユマ・サーマン  ジュード・ロウ  アラン・アーキン 
  • ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
4.04
  • (362)
  • (369)
  • (219)
  • (39)
  • (9)
本棚登録 : 1882
感想 : 306
5

遺伝子だけが全てを決める時代。遺伝子操作によってうまれた適正な人間と、自然分娩によって踏まれた不適正な人間。
ヴィンセントは不適正者だったが、適性者しかできない「宇宙飛行士」になりたかった…。

ヴィンセントはジェロームという超優秀遺伝子を持った適格者の生体IDを用い、ありとあらゆる手段と努力でガタカという会社に潜入する。「ジェローム」として。

以下ネタバレ
あああ、ワクワクドキドキする映画だった。素晴らしいSFムービー。主人公と弟の確執、ジェロームの共犯関係、ジェロームの苦悩と友情、彼女にバレないよう恋愛関係を進めるシーン、上司を殺した犯人は誰なのか…。本当に短いのに見所がありすぎて「名作」って言われてる理由がわかった。そこまでして追いたい夢があるって、すごいよね。素晴らしい。

以下、羅列。
弟には泳ぐ以外の何かはねぇのか?宇宙飛行直前に何してんねん。
家にエレベーターあったほうがいいんじゃねえすかね。

「遺伝子」に縛られて、個人の努力や可能性を否定する社会の中で、ヴィンセントがヴィンセントとして夢を叶えたことに、最後の医者の言葉に、泣いた。シャトルが飛び立つ炎と重なるように、全てを託して感謝して逝ったジェロームに泣いた。弟に足りないのは、覚悟と勇気。夢を叶えるために、運命を信じない勇気。

勇気を与えてくれる、濃いSF映画を見た。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年1月6日
読了日 : 2020年1月9日
本棚登録日 : 2020年1月6日

みんなの感想をみる

コメント 2件

hotaruさんのコメント
2020/01/07

ahiruさん、こんばんは。はじめまして。ほhotaruと申します。 
思いがあふれる素敵なレビューに、私も色々なシーンを思い出しました。

私も同じシーンで、「なんでこんな近未来なのに家にエレベーターないねん!バリアフリーは!?」と声を上げました。
…が、この螺旋階段のシーン、とあるネット解説を読んだら、どうやら、遺伝子をイメージしているのだそうです。
ジェロームがヴィンセントのために必死にあの階段を昇ったのは、遺伝子、ひいてはそれによって定められた運命を自分たちの力で乗り越えたことの象徴なのだそうです。

長文失礼しました。

ahiruさんのコメント
2020/01/08

 hotaruさん、はじめまして。コメントありがとうございます。普段SFを見ないので、こちらもSFの名作と聞いて少し敬遠?していたのですが、本当に見てよかったです。

 螺旋階段が遺伝子のイメージなんですね!!あの場面、すごく登るのが大変そうで、手に汗握って見ていたのですが、そう言われれば、最もジェロームが遺伝子の定めに抗ったシーンですものね…。すぎょい…。
 何食わぬ普通の場面や背景や舞台セットに意味が込められているんですね。映画に頻出する「海」も、生命や遺伝を感じさせますね…!
 本は好きですが、最近まで映画はあまり見て来なくて。これからの映画の楽しみ方がまた変わりそうです!コメント本当にありがとうございました(*'ω'*)

ツイートする