二人の女性の物語。
どちらも自らの選択によって自分自身を壊され、
がらんどうの自分を抱えることになる。
そこからの再生への物語。
そのためには向き合わなければならない。
守るために沈黙することは、
苦しみを引き延ばすだけで、
その絶対量は変わらない。
そして自分の力で変わり切れないとき、
思いもかけない方向から変革者はやってくる。
それはその者の姿を借りた、
運命そのものなのではというほど圧倒的な力で来る。
大事なことがもうひとつ。
片方の主人公が当事者ではないこと。
その彼女が人生をやり直すことの意味。
それは読者である私たち自身にも
同じ「人間」たちとして無関係と逃げることは
許されないということなのではないだうか。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年2月10日
- 読了日 : 2022年2月10日
- 本棚登録日 : 2022年2月10日
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