聖書の読み方 (岩波新書) (岩波新書 新赤版 1233)

著者 :
  • 岩波書店 (2010年2月20日発売)
3.35
  • (10)
  • (30)
  • (44)
  • (10)
  • (3)
本棚登録 : 343
感想 : 45
4

聖書は読みにくい。
私は旧約聖書も新約聖書も頭から読もうとして、それぞれ出エジプトと使徒行伝で挫折しました。
別にキリスト教徒というわけではなく、文学理解の補助線として読んだので、何とか通読できた創世記や四福音書でさえ、かなり苦行だった覚えがあります。

本書の第一部では、学生アンケートをもとに聖書の読みにくさを整理しているのですが、共感すること頻りでした。
聖書を読むのに挫折した人が読めば、あるあるばかりでしょう。

第二部、第三部は、そもそも読み通せない聖書を読むための考え方や聖書の成立などについての解説。
キリスト教徒視点よりも研究者視点の方が強いので、信者でない人にとって神父や牧師の説教集よりは読みやすいと思います。

聖書は分かりにくい。だから分かりたいという人のための補助線としての本です。
読みにくい聖書が急に読みやすくなったりはしないので、悪しからず。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年1月10日
読了日 : 2022年1月10日
本棚登録日 : 2022年1月9日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする