噓があふれた世界で (新潮文庫 し 21-109)

  • 新潮社 (2024年2月28日発売)
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感想 : 14
4

注目作家のアンソロジー作品

SNS、Vtuber、SNSによるバズり、マッチングアプリ、若手社員と再雇用者のネットリテラシーの差異
今の自分達にとっては馴染み深いテーマでとても読みやすい作品だった
もちろんアンソロジー作品なので好き嫌いは多少なりとも出てしまった。

かわうそをかぶる
 どうしてこれほど心が壊れた少女を描けるのか読んでいて不思議な気持ちになる
 物語の展開がとても綺麗で短編と思えない読み応えがある
 ラストで伏線回収があるのもなんとも秋山先生らしい

ヤリモク
 40代男性のマッチングアプリ事情
 妻子持ちの彼がやっている理由とは…
 こちらも伏線回収ものだが、一番個人的にはなってほしくない形の結末迎えてしまった
 後味は悪いが面白く一気に読むことができた
 一度結城先生の他の作品も読んでみたくなった

君がため春の野に
 亡くなったSNSのアカウントが動き続けると言う現実も起こり得るような題材のお話
 気に入った作品の中では唯一心温まる内容の作品
 1月7日の投稿主の詮索をするのは…ヤボってもんですよね…

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年3月22日
読了日 : 2024年3月22日
本棚登録日 : 2024年3月22日

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